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毎度毎度のことですが、H邸も長〜い設計期間を要しました。辛抱して付き合ってくださったご夫妻に、心から感謝しています。ありがとうございました。

この家は緩やかな南斜面に建っています。

外壁は左官職人の手仕事で仕上げました。
色はこの付近の土の色に合わせたアースカラーとしました。なかなかいい色だと自負していますが、いかかでしょう。
玄関です。玄関ドアは建具職人の製作によるものです。当たり前なんですが…大切なことです。

ポーチを広くとり、尋ねてきた人が休んだり、手荷物をちょっと置けるようなベンチをセットしてあります。

こういうスペースは、私のように体力のない人間にとって、うれしいもんですよネ。

ポーチの天井はこの地域で採れる唐松を使用しています。

           

玄関を入ると、木製デッキのコート(庭)が目の前に広がります。この風景がすっきりと目に飛び込んでくるように、開口部周りのディテールに気を配りました。ガラスだけがはめ込まれたように見えませんか?しかし!引き戸なんです。工夫したんです。

朝の通勤、通学ラッシュに備えて下足入れから続く広いカウンターを設け、ランドセル等の下準備用と工夫しました。これは、奥様のアイディアです。いいですネエ!


フローリングは唐松の無垢板。
サンルームからコートを望みます。

奥様の趣味である観葉植物などのためにサンルームを設けました。

サンルームは位置がとても難しいのですが、この家では直射日光でサウナ状態になることを避け、真南に向けず天窓を設けています。

サンルームの床材はテラコッタ風のタイル。
写真右手の格子はパネルヒーターです。
和室。

開口部のディテールは玄関ホールと同様、風景を意識し、無駄な線が出ないようにはめ殺し風のオリジナル木製建具。

畳は縁なし畳。壁は珪藻土、天井は米松合板の目透かし。
和室からコートを望む。

縁無し畳はきれいです。奥様のたっての希望です。

…が、畳は小さくても大きくても一枚は一枚。つまり、倍のコストがかかっています。

でも、ここは大正解だったと思います。奥様に拍手!
写真左手がサンルーム。

居間との続きになっています。いながらにして、観葉植物鑑賞をする事が夢だったという奥様のご希望です。

居間用の小物入れやサンルーム用の小物入れを腰の高さに配置してあります。

小物の収納は、かなり大切な要素なのです。

布団などの収納以外に、このような本や雑物を収納できるスペースをとる事で、シンプルな暮らしの空間が可能です。
居間です。
正面奥はサンルーム。左手は硝子ブロックの出窓です。和紙が挟み込まれた硝子ブロックです。

床は唐松のフローリング、壁は左官による塗り壁の粗面仕上げ。天井は梁をあらわし、しあげています。

この家では壁と天井の接点にある廻り縁という見切り材を意図的に排除しています。こうすることで、不必要な線をなくし、シンプルな空間を作っているのです。
                

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(有)君島弘章建築設計事務所
君島 弘章

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